2021/07/24
#chateauversailles #chapelleroyale #ヴェルサイユ宮殿 #王室礼拝堂 #大規模修復 chateauversailles.fr から抜粋の試訳 王室礼拝堂の再生建築後300年、建物に不可欠な修復 ヴェルサイユ宮殿王室礼拝堂は小規模な修復のみで長い時の経過を持ちこたえてきたが、この度、建物を保存するために本格的な修復が必要になった。屋根、石造りの正面、彫刻、ステンドグラス、屋根の木材骨組み(小屋組み)全てがここにしかない調和を長く保存するために全体的な修復作業が必要になった。2017年秋、ヴェルサイユ宮殿では「鏡の間」以来の大々的な修復プロジェクトが始まった。 王室礼拝堂は1710年に完成して以来ほとんど改修されておらず、唯一、屋根の木材骨組みに著しく負荷を与えていた重量のある天窓を1765年に取り除いただけだった。ここまでの耐久性は、建築物全体の品質のみか、構造に使用された素材の選択の証でもある。例えば、10種類以上の石材を使用して礼拝堂が建築され、また、全体がオーク材で製作された屋根の木材骨組みは宮殿中でも最高級の品質だ。 それでも時の経過による劣化は免れない。排水システムの裁量性と有効性は注目に値するほどだが、鉛装飾の重さによる屋根の水漏れは、屋根の木材骨組みに損傷を与えている。悪天候にさらされる正面ファサードでは、装飾や彫刻が徐々に劣化している。この宝石のような聖なる建築物の落成から数百年が経過し、礼拝堂全体の大規模な修復が建築物の一貫性を保存するために不可欠となった。 巨大なキャンバス 宮殿の美的調和を保ち礼拝堂を悪天候から保護するために、大規模な足場を巨大なキャンバスで覆った。芸術家ピエール・ドゥラヴィが制作し、建物内部のトロンプルイユ(だまし絵)をシュールレアリズムで描いている。 . ********************************************************** 王室礼拝堂 ビフォアアフター最初の写真は、古いスレートを剥がして見えている木組み。次の写真は、木材の上にスレートを打ち付けた後。金箔鉛彫刻で装飾された屋根。 . 石膏細工の修復 . ステンドグラスの修復。@vitrailfrance工房の舞台裏。 …
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2021/05/29
1987年BBCドキュメンタリー「バレリーナ」ナタリア・マカロワによる解説から抜粋<試訳> バレリーナになるには何が必要なのでしょうか。まずは理想的な体型ですが、それは稀です。基本的には、小さい頭部に長い首、そして、クラシックバレエが求める美しい身体の線を作り出すために長い手脚が望ましいでしょう。美しく婉曲した足の甲も理想的ですが、これも稀です。 世界のバレリーナ バレリーナの世界は国際的です。みなバレエの「共通言語」を使いますが、それぞれ独自のアクセントで「語り」ます。それぞれのアクセントはお稽古場から始まります。 ロシア まず、私が通ったレニングラードの懐かしいワガノワアカデミーから始めましょう。玄関に足を踏み入れた途端に特別な雰囲気に浸ります。少し古めかしいかもしれませんが、同時に、芸術に人生を捧げる典型的なロシアの雰囲気です。ワガノワバレエアカデミーは、調和、手足や体の動きを感じる能力、空間の使い方に重きを置きます。教師からは技術だけでなく大切なものも学びます。生徒にとって教師は、社会人としての品格や上品さ、簡潔性、作法の生きているお手本です。この生徒たちは本当に美しい。すでに明瞭で美しい線と優美さが見て取れます。とても誇りに思います。とても貴族的です。なんと言ってもキーロフバレエ団のダンサーは、帝国ロシアバレエを受け継いているのですから。アカデミーではロシアや民族舞踊のクラスもあり、様々なスタイルを学びます。ライモンダのソロは、偉大な振付家マリウス・プティパがバレリーナのためにクラシックのバリエーションに振り付けたハンガリー様式の踊りの一例です。この踊りは、エポールマンと言われる肩とトルソーを駆使することが特徴です。少量のパプリカのようにこの踊りを特徴付けています。また、ロシアにはレニングラードと同様にモスクワにいるボリショイバレエ団のロシア様式の粋を極めたマヤ・プリセツカヤの存在も忘れてはなりません。 . . 米国 ニューヨークのアメリカンバレエスクールです。教師はロシア人元バレリーナのアレクサンドラ・デニソンです。私の出身地レニングラードでバレエ教育を受け活躍しました。教えている生徒たちは、ニューヨーク屈指のアメリカンバレエシアターに入団することを夢見ています。当バレエ学校はジョージ・バランシンが作りました。バランシンもレニングラード出身です。バランシンはロシアのテクニックに基づいたバレエを作るためにアメリカに渡りました。ここで、都市ニューヨークのようにスピード感のあるエネルギッシュなスタイルを確立しました。当校出身で現在アメリカンバレエシアター所属のスーザン・ジャフィが踊ります。 . ロンドン ロイヤルバレエスクールです。振付家フレデリック・アシュトンが、英国人ダンサーに求められるものに大きな影響を与えました。クラシックバレエのテクニックに、穏やかさと控えめな上品さが添えられます。派手でなはなく慎み深く見えなければなりません。嬉しことにここで教えているのはロシア出身の元バレリーナ、ガリーナ・サモサです。英国人バレリーナ、アントワネット・シブレーは10歳からこのスクールで学びました。フレデリック・アシュトン振付のシンデレラを踊ります。 . . コペンハーゲン コペンハーゲンにある長年伝統を守ってきたデンマークロイヤルバレエ団です。中興の祖はオーギュスト・ブルノンヴィル。パリでバレエを身につけ当時(旧来)のフランス様式を持ち帰りました。この様式は簡素な中に見事な足さばきが特徴です。足さばきは、基本的なステップは同じながら異なる使い方をすることがあります。ブルノンヴィルメソッドは同バレエ団やスクールに今でも息づいています。ロイヤルバレエ団のリーディングダンサーだったクリスティン・オラフが教えています。「ダンサーになるための基本的なステップは、練習しなければなりません。身体も足も膝も上体も全て独自の方法で毎日練習する必要があります。それは、ロシアでもイタリアでもフランスでもデンマークでも同じです。デンマーク様式はロシアとは異なります。例えば、ロシア様式では腕を上げた時手をこのように動かしますが、デンマークではこのように簡素で単純に下に降ろします。このようにしてやや異なる柔らかさを出します。それほど煌めいてはいないかもしれません。ただ、ブルノンヴィルメソードの足さばきは煌めいています。」バレエ団のクラスは明るく生き生きとしています。ダンサーは腕をシンプルに保つ必要があります。それは、足さばきがとても速いからです。そして、ブルノンヴィルの伝統がバレエ団のレパートリーやコペンハーゲンのロイヤルシアターに息づいています。ブルノンヴィル振付コンセルヴァトリーでは、子供時代を過ごした1820年代のパリが表現されています。ダンサーはリサ・ジェファソンです。「ブルノンヴィルのステップは美しく見えなければなりませんが、実はとても大変なんです。とてもソフトでなければなりませんが、足をきちんとコントロールする必要があります。もちろん、笑顔を見せてなんでもないように見せますが、実はとても大変なんです。」 . . パリ …
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