眠れない夜がつづくと、どうなるか。
AsapSCIENCEのビデオと、キャプションの試訳です。

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Published on 22 Sep 2013 by AsapSCIENCE

ああ、睡眠ですね。
いつも睡眠が十分取れていない気がしてるでしょう。
実際、文字通り睡眠が十分ではないようによく感じます。

ところで、眠るのをやめたら、いったいどうなるのでしょうか。

私たちはなぜ眠るのか、そもそも、どのように進化したのか、
不思議なことに、科学的にはまだほとんど解明されていないのです。
いずれにしても、捕食動物が待ち伏せている中、
無意識や睡眠状態で長時間つづけて横になっているなど、
どう考えてもとうてい有利なことではないようです。

とは言え、いくつかの相関関係が発見されています。
たとえば、理想的な睡眠時間は6時間から8時間で、
長生きする傾向にあります。
それより長いと、内科的疾患が出やすくなります。
たとえば、循環器系疾患や糖尿病などです。
同様に、慢性的睡眠遮断は、循環器系疾患、肥満、鬱病、
さらには脳障害との関連性が指摘されています。

しかし、今、眠るのをやめたらどうなるのでしょうか。

眠れない一夜を過ごした後は、覚醒システムが刺激を受けドーパミンの活動が活発になり、
これが実はエネルギーを誘発し、前向な意欲がわき性欲さえも起きます。
一見すばらしいことのように聞こえますが、
これは滑りやすい坂道にいるようなものなのです。

脳は、計画を立てたり意思決定を評価することを司る領域を徐々に機能停止し、
衝動的行動を取るようになっていきます。
いったんそれが始まると、反応時間が徐々に遅くなり知覚力や認識力の機能が減少します。
眠れぬ夜が数日続くと、人体のブドウ糖を適切に代謝する能力が減少し、
免疫システムが機能しなくなります。
3日間不眠がつづくと、幻覚症状が現れることもあります。

見た目が気になりますか?
研究によると、睡眠遮断とその人物の認識される美しさには直接的相関関係があります。
つまり、十分に睡眠を取った人の方が睡眠不足の人より、健康的で魅力的に見えます。

科学的に記録が残っている不眠の最長時間は、11日間(264時間)です。
被験者は短気になり集中力に問題が発生したものの、
長期間の深刻な健康障害は認められないという驚くべき事実が報告されています。
つまり、この人は、内科系、心療内科系、神経科系、精神科系のいずれの疾患も発症しませんでした。

ただし、研究は限定的で、時間の経過と共に恒久的な障害を受ける可能性が
ないということではありません。
たとえば、ネズミの実験では、概ね睡眠遮断により2週間後に死んでしまいました。
ところが、ネズミの死が睡眠不足によるものか、
継続的に覚醒させられたストレスによるものか、
科学者には確証がありません。

恐らく、致死性家族性不眠症の可能性を検証する必要があるでしょう。
稀少な脳の遺伝的疾患で、不眠症や不眠を徐々に悪化させ、
幻覚や痴呆となり最終的には死に至ります。
この疾患は、世界で100例ほど報告されており、平均生存期間は18ヶ月です。
時間をかけて睡眠不足が深刻化し、人体の臓器が機能停止していきます。

まとめると、睡眠不足は必ずしも即座に死をもたらすものではありませんが、
継続的な睡眠遮断は、人体に悪影響を及ぼします。

しっかり睡眠を取りましょう。
ただし、取りすぎないように。