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Les Très Riches Heures du duc de Berryから一部の意訳

Les Très Riches Heures du duc de Berry, mois de mars,
vers 1410-1489, 21 x 29 cm, musée
Condé, Chantilly.

ベリー公のいとも豪華なる時祷書から3月
1410年から1489年頃、21 x 29 cm
シャンティ城、コンデ博物館

作品
A4サイズ(21 x 29,7 cm)に近い大きさに、景色が描かれている。
前景中央には、仕事に従事している白い髭の農民が描かれ、2匹の牛に鋤を引かせている。
背景右では、別の農民が前に屈んで袋から穀物を取っている。
左側では、3人の農民がブドウを摘んでいる。道の反対側、ゴシック様式の小さいモニュメントの後ろ、小屋の側の囲いの中では、すでに収穫が終わっている。
左側3番目の土地では、羊飼いと犬が羊の群れを誘導している。雨を避けるため、右の方へ急がせている。その上空には、灰色の筋が青空からくっきりと見える。
背景の最後部には、城が建っている。2重の城壁がはっきりと見て取れる。ドラゴンが2つの塔の一方から、逃げ出している。
絵画の上部には、馬車に乗った人物と太陽、そして、生き物(魚と牡羊)が見える。

主題
3月の日常の情景が描かれている。(上部の十二宮図の星座、魚と牡羊、で3月と見分けられる。)また、ブドウ栽培の年間作業の中で、最初の作業である耕す情景が、最も大きく描かれている。
農場の向こう側には、強固なリュジニャン城塞が聳えている。ベリー公が手を加えたポワトゥの戦略的城塞だった。城と周囲の建造物、領内の農民や農奴が作業する農地の情景が、政治的権力と経済力を象徴している。
中世の西洋では、ワインは卓越した飲み物だった。健康にもよく、神からの賜り物とされていた。フランスのワイン農場は今日よりも規模が大きく、ポワトゥのワインは白も赤も評判がよく、ラロシェルから英国やフランドルに輸出されていた。ところが、15世紀になると、ボルドーやブルゴーニュなど強力なライバルが現れた。
ドラゴンのイメージで妖精メリジェーヌを暗示し、公爵の権力を讃えている。1397年、ジャン・ダラスは、ジャン・ド・ベリー公のために、妖精の子孫である一族とリュジニャン城の話「メリジェーヌの物語」を著した。伝説によると、妖精は美女の姿で現れレモンダンという人間と結婚し、ある条件のもと富と幸福をもたらした。ところがある日、レモンダンはその条件を破り、妖精の秘密を見つけてしまう。妖精は毎土曜日にドラゴンの姿に変身していた。妖精は窓から飛び出し姿を消し、レモンダンは妖精がもたらした幸福を失った。

Image: Wikipedia